TIPA®のツールおよび手法

TIPA®には、標準的、構造的、客観的、および繰り返し可能なITサービスマネジメントプロセスのアセスメントを支援するさまざまなツールがあります。ISO/IEC 15504は、プロセスアセスメントにおいて、プロセス定義の適切な参照先、少なくとも1つ以上のプロセス参照モデルに基づいたプロセスアセスメントモデルを利用することを要求しています。

プロセス参照モデル

プロセス参照モデルの目的は、プロセス参照モデルが適用される領域およびその範囲を定義することです。プロセス参照モデルは、プロセスの概要を定義しています。定義には、プロセス間の関係の記述を含む、プロセスの目的およびプロセスの成果などが記述されています。

プロセスアセスメントモデル

標準プロセスの定義(プロセス参照モデルで規定されたプロセス)は、アセスメントの実施中に審査されるプロセス能力指標とともに、プロセスアセスメントモデルへと補完されます。プロセスの具体的な活動、または活動成果(実施されたプロセスの指標)がプロセス能力指標となります。アセスメントの個々の状況に応じて、必要とされるプロセス能力指標が決まります。

相補的なアプローチ

プロセスアセスメントモデルは、ほとんどの場合、アセスメントの状況に応じて変わります。その一方、プロセス参照モデルは変わりません。それは、プロセス参照モデルがプロセスを抽象的に特徴づけるものだからです。プロセス参照モデルは、プロセスの概要、およびプロセスに期待する成果を定義していますが、プロセスアセスメントモデルは、アセスメントの個々の状況において必要とされる具体的な活動、記録、および文書などを定義しています。

TIPA®ツールボックス

TIPA®アセスメントのためのツール集
TIPA®ツールボックスは、TIPA®アセスメントの主要な段階を支援するための手法とITツールをまとめたツール集です。研修を受講し、認定資格を取得することでツールボックスを使いこなせるようになります。
TIPA®アセスメントオーガニゼーションツール
TIPA®アセスメントオーガニゼーションツールには、TIPA®アセスメントの開始時に利用されるツールがまとめられています。これらのツールは、アセスメントに関連するインタビューや文書レビューの準備のためだけでなく、TIPA®アセスメントの背景、範囲、および目的を理解するためにも利用できます。
TIPA®証拠管理ツール
TIPA®証拠管理ツールには、アセスメント組織ユニット(たとえば、文書のレビュー担当者、およびインタビュー担当者たち)がアセスメントプロセスの実施中に利用できるツールがまとめられています。これらのツールを利用することで、アセスメントチームは、現実的で客観的なアセスメントを実施していることを示すために必要な情報を全て集めることができます。
TIPA®分析およびアセスメントレポートツール
TIPA®分析およびアセスメントレポートツール集には、アセスメントの最終段階で実施される、証拠分析およびプロセス評価を整理して体系化し、最終的なアセスメント結果、およびレポートを作成するためのツールがまとめられています。
TIPA®ツールボックスの利用規約についての詳細は、こちらからお問い合わせください。